あなたにとって良い企業の定義って何ですか?
私達は少しでも良い給料やステータスを得るため、遊びそっちのけで勉強!勉強!!勉強!!!って言われ続けてきました。
しかし、CMで有名な企業や大手電機メーカーに入社したら、定年まで安泰だと考えられていましたが今は昔。
日立製作所、富士通、パナソニック、ソニー、東芝…かつて日本を代表した総合電機メーカーは平成の時代で全滅してしまいましたよね?
誰にも負けないスキルがあって有名な企業に入っても一寸先は闇…
パナソニックから戦力外通知を受けリストラされた40代のケース
20年間パナソニックでデジタル回路設計者として勤めていた40代男で、現在は転職先のウェブ開発会社に勤めています。
私は、天下のパナソニックにてデジタル回路設計者として働いていました。
具体的には、半導体設計車でいわゆる集積回路(LSI)の設計をする技術者。
実は、集積回路の設計には膨大な開発費用がかかりますが、そんな中、会社の経営状態が悪くなり開発費自体が出ない状況に陥りました。
そのため、私の仕事は激減。
社内異動もあり、私は泣く泣く畑違いのプログラマに転向しましたが全く成果を上げることができず、結果として早期退職制度に申し込むことを上司から強く勧められる形でした。
これって事実上のリストラですよね?
その瞬間に、私は目の前が真っ暗になる程落ち込みました。
会社側の配慮もあり、再就職支援会社、いわゆるアウトプレースメントが付き、転職活動をする時間を業務内の外出時間として認めてくれ助かりましたね。
しかし、私にとって転職は初めての一大イベントです。
インターネットを通じていろいろと転職先を探してみましたが、どこに転職すればいいのか自分では判断がつきません。
この時、私は頭の中が真っ白になる程、混乱していたんでしょうね。
そこでアウトプレースメントの勧めもあり、転職サイトを利用してみることにしました。
イマドキ、大手電機メーカーはどこもすぐにリストラする風潮があるので、新しい職場は、今仕事が急増中のウェブ開発の仕事につきたいと考えました。
その業界に詳しそうな、マイナビエージェントのIT部門を利用しました。
登録すると、エージェントがついてくれて、転職をサポートしてくれてスムーズに転職できました。
パナソニックからリストラされウェブ設計者を目指し転向した
転職をするにあたり必要だったのは、なんといっても技術力。
私はもともとデジタル回路設計者でしたが、その設計手法はVHDL。
実は、VHDLの基本アルゴリズムは、C言語で出来ています。
そのため、前の会社にいる時点で、C言語とC++言語を身につけましたが、これからウェブ設計を目指したいと考えていたので、C言語の活用シーンはあまりないと考え、HTMLやCSS、Javaなども独学でものすごい勢いで身につけました。
また、これからは人工知能の時代になると感じていたので、その後、Python言語も身につけました。
これらの言語を身につけるのは大変ですが、既に習得しているC言語と共通する部分があり、しかもC言語よりも難易度が低かったため、スピーディーに身につけることができたのも良かったですね。
他にも、転職に有利になるように資格取得を心がけました。
最初に取得した資格は、ITエンジニアの基礎となる、情報処理技術者試験でしたが、その資格だけではプログラミングテクニックを有している証明にはならないので、HTML5プロフェッショナル認定試験やウェブデザイン技能検定、Webクリエイター能力認定試験、Javaプログラミング能力認定試験と、次々と資格取得。
いい意味で時間が有り余っていたので、一気に集中して取得していった形です。
それらの資格は、就職試験の際に自分自身をアピールする際に、大いに貢献してくれてとても助かりました。
パナソニックからリストラされ時間と闘いながらの転職活動
転職活動は、まさに時間との戦いでした。
パナソニックに勤めていられる期間も限られていますし、その後、失業保険をもらえる期間は8カ月しかないので流石に焦りましたね。
職場が用意してくれたアウトプレースメントは、あらかじめ決められた3カ月間を過ぎると転職先が決まっていないにもかかわらず、あっさりと放り出されて目の前が真っ暗。
「転職できるまで一緒に頑張りましょうね!」って励ましてくれたのは何だったんだろうか?って、裏切られた気持ちになりましたよ。
会社を退社した時点で、失業保険のリミットの8カ月へのカウントダウンが開始。
その焦りがあったこともあり、マイナビエージェントだけでなく手当り次第にエージェントの登録を開始。
歳も歳だったので、いくつか登録すらしてもらえませんでしたが、「数を撃てば当たる」のは正解で中高年をターゲットとした転職エージェントさんと話をしているうちに、失業保険が停止する前に転職が間に合いそうな感触を得られました。
また、私の中では転職を成功させるために、積極的に資格取得を目指していたので、勉強時間を確保するのも大変でしたね。
しかしまぁ、キャリアコンサルタントさんの配慮もあって、なんとか資格取得の時間を確保できた上、たくさん資格を取得できて良かったかなぁ。
ただ、キャリアコンサルタントさんが頻繁に連絡してきて、新しい転職先候補を次々と紹介。
なんだか焦らされた気分になり、自分のペースで転職できなかったところを少し後悔しています。
今振り返ってみると、資格を全て取りつくしてから転職エージェントに登録すれば良かったと思います。
会社を首になってからは、時間との戦いで焦りを感じ藁をもすがる思いです。
転職サイトや転職エージェントへの登録を急いだのは仕方がなかったことなのかなぁ。
パナソニックからリストラされたが今の生活に大満足している
リストラで転職を決意しましたが、40代で転職を決意できたのは結果的に良かったと思っています。
かつてパナソニックで課長職まで登り詰めましたが、職場ムードは、技術者であっても管理業務がメインとなり自ら設計することはなくなり、部下の面倒をみたりマーケティグ業務に手を取られることが多かった。
正直、私にとっては受け入れがたいものでしたね。
私は、一生エンジニアとして、働きアリとして働き続けたかったのです。
40歳という年齢は、世の中の中小企業にとって技術者として油の乗り切った年齢で、即戦力として迎えてくれる風潮があります。
50代になると手遅れであったかもしれません。
転職したおかげで、ウェブ開発者として定年まで技術職を続けられそうですし、転職の際には、デジタル回路エンジニアからプログラマーに転向できてラッキーだったと思います。
プログラマーであれば、ウェブデザインはもちろんのこと、今流行のスマートフォンのアプリ開発、今主流となっている人工知能技術など、様々な仕事に就けるからです。
転職した後には、チーム体制のプロジェクト進行が楽しく、いろいろな人と協力しあいながらのモノを作ることが、こんなに嬉しいものなんだと再認識できました。
残業が減って同僚と一緒に飲みに行ったりする余裕ができたところも、転職して良かった点ですね。
同僚との親睦が深まりますし、なによりストレス解消にもなって、私のライフスタイルが大きく変わりました。
パナソニックから40代でリストラされ資格で乗り切った男
最後に要点をまとめておきます。
- 景気悪化で開発費自体が出なくなり敢えなくリストラ
- 回路設計者ではなく将来性のあるWEB設計者を目指した
- 失業保険が切れるまで転職完了しなければならず焦った
- 即戦力として40代を迎え入れてくれる企業があって助かった
まったく異次元の職種に転向するのではなく、ちょっとズラしただけで将来性のあるWEB設計者にキャリアチェンジできたのは正に逆転転職。
40代のキャリアチェンジは危険を伴いますが、大量に資格を取得して知識をバージョンアップできたのが功を奏したようですね。
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