毎年やってくる査定の時期は、会社員にとっては本当に辛いですよね?
会社員は貢献してナンボですが、どんどん上がっていく上からの要求は精神的に堪えるものです。
ブラックな体質でも管理職に登りつめてしまえば楽な場合も多いですが、島野さんがいた企業は違ったようです。
管理職になれば楽になると信じて頑張ったが限界を迎えた
20年通信機メーカーで営業をやってきた48歳男で、現在は某IT企業の管理職をやっている島野と申します。
私が40代で転職することになったのは、当時勤めていた企業が非常にブラックな体質だったから。
私は営業畑を歩んできましたが、半分はシステムエンジニアような仕事も兼任、しかも40代で初めて管理職になって、マネジメントをこなしながら部下の育成もやらなくはなりませんでした。
管理職になれば、椅子に座ってゆっくりできると夢見てきましたが、まるっきり逆で地獄でした。
上に行けば行くほど足かせが増えて身も心もボロボロ。
皆さんも、マネジメントだけに集中できればいいと悩んでいますよね?
営業の1人として、営業計画を持たされ一定の売上ノルマを上げなければならず、個人成績だけでなく部下全体を含んだチームの成績も問われてます。
このままでは、自分が冷静なまま仕事をしていくのが困難だと思い始める私。
しかも会社の上層部から、自分の預かり知らない間にプレッシャーをかけられ彼らも心身的に病んできます。
この言い知れぬプレッシャーが原因で、1人2人と転職していったのですが、これにはさすがの私も耐え切れず転職を考えるようになります。
もちろん、40代での転職はハードルが高いのは分かっていましたが、毎日帰宅は最終電車が当たり前で気が狂いそうでした。
私の同期も何人か同じ悩みで退職・転職をしたのですが、その時利用したのがリクルートエージェントという転職斡旋の会社。
完全無料で転職から内定までサポートしてくれるって触れ込みは、眉唾物でしたが、元同僚達の「ここは使える」触れ込み通り、実際転職出来てしまった次第です。
管理職と営業のキャリアがあるが転職できる保証はない
転職するにあたり、本当に転職することができるかどうか心配しました。
非常にシンプルな悩みでしたが、無事新たな仕事に就くことができるか保証があるわけではありませんよね?
いくら時代が転職ブームだと言っても、ある程度、管理職と営業としてのキャリアには自信がありましたが、本当に転職できるか自信があったわけではありません。
特に年齢的な制限があるのではないかと、そればかり気にしていましたね。
世間一般的に、転職をするなら35歳までが限界と言われているので、40代の私を転職で受け入れてくれる企業が現実的にあるか不安でしかありません。
また、収入面の条件も気になった点のひとつ。
当時の年収が700万円程度あったので、このレベルを維持するとなると難しいのではないかと弱気になっていました。
収入や職種にこだわりがなければ、40代でも転職できて大きな制約はないのかもしれませんが、日常の生活費や子供の教育費等を考えると、まだ経済的には色々とお金が必要な世代です。
前職と同レベルの年収を維持させたいと思うのは、皆さんも同じではないでしょうか?
こんな背景から、現職を離れて全く違う世界の分野に転職することに、大きな不安を抱いたことは間違いありません。
通信機メーカーに勤務したので、できれば近い業界・業種で転職したいと考えていましたが、この業界ではどの会社もり厳しい環境にあり、業界の現状はある程度予想できていましたが、転職の不安が尽きることはありませんでしたね。
管理職として業務をこなしながらの転職活動は辛かった
転職活動をする前は、自分の中で転職する気になるまで焦りと葛藤の連続でした。
20数年営業畑を歩んできて、自分なりに十分と言っていいほど会社に貢献していたと思っていました。
加えて、管理職になってから部下も数人使いものになるレベルまで育成したつもり。
しかし、会社からはさらに高いレベルの売上と組織を活性化させるための人材育成を要求されていきました。
これ以上どうすりゃええねん…
長年、お世話になった会社ではあるものの、日々さらに高い要求が来るので転職に対する葛藤も日増しに強くなってい、同期の1人が「このままでは自分達が潰されていく」って言葉に、転職の気持ちが固まった気がします。
転職エージェントに登録して、具体的に転職活動を始めて一番きつかったことは、仕事を続けならの転職活動だったこと。
自分が転職活動していることを公然と言いふらす人がいますが、基本的に会社に気付かれないように水面下で動くのが鉄板。
また、転職でもどのようなジャンルの分野で転職していくかを決める必要があったので悩みの種。
実際、転職エージェントのキャリコンサルタントとの面談で、じっくりと時間をかけてもらい、今までのキャリアを総まとめ。
どんな業界で転職すべきか決めるまで、ずいぶんと時間がかかったのも苦労した点ですね。
最終的に、メーカー系のIT企業にターゲットを絞っての転職を目指しました。
転職エージェントでの面談やアドバイスも時間がかかってしまいましたが、そのおかけで自分の方向性が定まったと言えるかもしれません。
管理職のキャリアを評価してくれる企業が現れ助かった
今考えると、40代で転職したことは正解だったかなぁ。
と言うのも、あのまま現職でいたら精神的にも肉体的にも疲弊していたかもしれなかったからです。
前の会社に残ったも精神的に病んでしまい休職していたと耳にしました。
自分も危なかったかもしれない…と考えると、もしかして自分自身がそのようになっていたかもしれません。
無事IT系会社に転職して新たな人生を歩むことが出来ました。
現職でも、数年後に管理職となったのですが、前職で培ったマネジメント経験がずいぶんと役に立ちました。
しかも、営業職と当時システムエンジニア的な仕事も若干ながら経験していたので、IT会社でも経験を活かすことができました。
特に、営業の仕事は取引先とのコミュニケーションの取り方やプレゼンテーションの進め方、あるいは顧客との商談、特に相手の駆け引き等、マニュアルでは語ることが難しいことも、転職先の若い連中に伝えることができました。
転職先では、素直な若い社員ばかりなのでマネジメントもやりがいが持てますし、上層部も私の働きを認めてくれています。
収入面においては、前職を若干下回るレベルですが大幅ダウンではありません。
この点も、転職先としてIT企業を選択したことが正解だったと思える点。
転職した時は、前職と比べて精神的な負担が軽く感じたので、そのような自分になれたのも前の会社で経験したことが活かせているおかげでしょうか?
そう考えると、前職への感謝も生まれて来るのですから、何とも複雑な心境にならざるを得ません。
20年のキャリアを捨てて転職に踏み切った管理職の話
最後に要点をまとめておきます。
- ブラック企業で20年頑張ったが限界を超え転職を決意
- キャリアに自信はあるが転職できる保証はどこにもない
- 管理職として業務を遂行しながらの転職はさすがに辛かった
- キャリアを評価してくれ迎え入れてくれた企業に感謝
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